科学技術振興機構の単一光子光源量子暗号
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独立行政法人科学技術振興機構は2002年12月(当時は科学技術振興事業団)、NTT(当時)と共同で単一光子光源を用いた量子暗号の伝送実験に世界で初めて成功したと発表しました。
半導体レーザなどの光パルスにより発生する光子数は、通常ポアソン分布という確率分布に従います。
これは、比較的稀に起きる事象が、試行回数を十分に増やした時にどのくらい起こりうるか、ということを表わす分布です。
この場合、光子の数は期待値としてはわかるのですが、現実の数としてはそれより多いかもしれないし、逆に少ない(ゼロを含む)かもしれないということで、どちらの場合も量子暗号には歓迎できないことです。
これを解決するために、厚さ4nm、直径20nmのインジウム・ヒ素からなる量子ドットを作り、これをガリウム・ヒ素半導体とアルミニウム・ヒ素半導体からなる3次元の光マイクロキャビティに閉じ込めます。
量子ドットにパルス光を当て、複数の電子~ホール対を光励起で注入すると、両者は結合して次々と光子を放出します。
その最後の1個は一定の波長を持つことが知られているので、それを光波長フィルターで選択的に取り出すという仕組みです。
本来この光子はランダムな方向を持つのですが、光マイクロキャビティにより方向は一意に定められるということです。
単一光子光源の効率を10%に、また2個以上の光子がパルスに存在する確率を通常の半導体レーザの1/100に減少することにすでに成功しており、人工衛星を介した超長距離の衛星通信量子暗号システムへの応用が期待されています。
2007年1月には、科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業「量子情報処理システムの実現を目指した新技術の創出」領域の一環として、北海道大学も、質の良い単一光子源を生成に成功したと発表しました。
こちらは同時に2個以上の光子が発生する確率が1万分の1以下です。
三菱電機はこの光子源を用い、BB84という量子暗号プロトコルに基づいて80kmの距離を安全に通信できることを確認したと発表しました。
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